コラム

登録支援機関とは?特定技能の外国人受け入れに欠かせないパートナー

「特定技能で外国人を雇いたいけど、支援体制って何?」
「登録支援機関って名前は聞くけど、どう関わればいいの?」

そんな疑問を持つ中小企業の経営者・人事担当者の方も多いのではないでしょうか。実はこの「登録支援機関」、特定技能外国人を受け入れるうえで非常に重要な存在です。今回はその概要と役割、なぜ連携がカギになるのか、わかりやすく解説します。

1、登録支援機関とは?

登録支援機関とは、法務省の出入国在留管理庁(入管庁)に正式に登録された法人または個人で、特定技能で働く外国人に対して、生活面や職場定着の支援を行う専門機関です。
法務省に登録されており、企業に代わって「法定支援業務」を実施することができます。

2、なぜ登録支援機関が必要なの?

特定技能1号の外国人を雇用する企業には、在留中の生活・就労支援を実施する法的義務があります(=「支援計画」の履行義務)。しかし、支援業務は多岐にわたり、特に中小企業では自社のみで対応するのは難しいのが現実です。

そのため、政府は「支援の専門家」として登録支援機関の制度を用意し、企業が外部に支援業務を委託できる仕組みを整えました。

3、特定技能ビザにおける「支援業務」とは?

登録支援機関が代行する支援内容は、次の10項目で構成される「義務的支援」です。

10の法定支援項目
  1. 事前ガイダンスの実施(雇用前に日本での生活・業務説明)
  2. 出入国時の送迎(空港などへの送迎)
  3. 適切な住居の確保支援(住宅探しの手伝いなど)
  4. 生活に必要な契約支援(銀行口座・携帯契約など)
  5. 生活オリエンテーションの実施(ゴミ出しルール・交通マナーなど)
  6. 日本語学習機会の提供(教材紹介、日本語教室の案内など)
  7. 相談・苦情対応(労働・生活の悩みを外国語で受け付け)
  8. 日本人との交流支援(地域イベントの紹介など)
  9. 転職・離職時の支援(必要に応じてハローワークへ同行)
  10. 定期的な面談と報告(本人・上司との面談と入管への報告)

特定技能外国人を受け入れる企業は、この支援を自ら行うか、登録支援機関に委託するかを選ぶ必要があります。

4、登録支援機関と企業との関係

登録支援機関企業(受け入れ機関)
支援業務を代行雇用契約を直接結ぶ
支援計画の作成補助支援計画を入管へ提出
面談・報告を実施入管手続き・在留管理を補助
月額報酬などで契約支援コストを負担する

登録支援機関は企業の外注先ですが、「単なる代行業者」ではなく、入管法上の責任ある支援主体でもあります。

5、登録支援機関と連携するメリット

① 外国人支援のプロが支援を代行してくれる

特定技能制度の支援内容は専門性が高く、書類や記録も必要
登録支援機関を活用すれば、これらの業務を丸ごと外部に委託できます。

② 入管手続きの信頼度が高まる

申請時に「登録支援機関と契約済み」と記載することで、入管の審査でも安心感を与えやすく、許可率も上がる傾向があります。

✅③外国人材が定着しやすくなる

生活や言語の不安を解消できるため、離職リスクが減り、長期的に働いてもらえる環境が整います。

4、登録支援機関を使わないとどうなる?

もちろん、企業自身で支援することも可能です(「自社支援」といいます)。ただし…

 ◦外国語対応ができる人材が必要

 ◦支援内容の記録・報告義務あり

 ◦不十分だと更新不許可や制度違反になるリスク

初めて外国人を雇う企業や、社内に余裕がない企業では、かなりハードルが高いです。

6、登録支援機関の選び方

登録支援機関は全国に数千あります。選ぶ際は以下をチェックしましょう

チェックポイント確認内容
登録番号・法務省のリストに掲載されているか正式に登録されているか
対応言語外国人材の母語に対応できるか
対応エリア自社の所在地や外国人の居住地に対応できるか
業種経験その業種に強いか(介護・外食・建設など)
支援内容の柔軟さ自社に合わせたプランがあるか

7、まとめ|登録支援機関との連携は「特定技能運用の土台」

Success

登録支援機関は、単なる委託先ではなく、外国人雇用の制度を適正に回す要の存在です。初めての外国人雇用・社内に支援ノウハウがない企業には必須に近い存在であると言えます。入管も「適正な支援体制」を重視しており、信頼できる機関との連携が審査にもプラスに働きます。特定技能ビザを使った外国人の雇用は、中小企業にとって大きな力になります。でも、それを「安心して、長く、安定的に」活かすには、支援体制の構築が不可欠です。登録支援機関との適切な連携が、特定技能活用の成否を分けるポイントとも言えるでしょう。