コラム

支援計画書とは?登録支援機関が必ず押さえたい特定技能の重要書類

「特定技能ビザの申請に“支援計画書”が必要と聞いたけど、何を書けばいいの?」
「書類が形式的でよく分からない」「行政書士に頼むべき?」

このようなご相談をよくいただきます。

この記事では、登録支援機関や企業担当者向けに「支援計画書とは何か」を、実務に基づいてわかりやすく解説します。

1、支援計画書とは?

支援計画書(正式名称:支援に係る計画書)とは、
「特定技能1号」の外国人を受け入れる際に、登録支援機関または受入企業自身が外国人に対して実施する生活支援の具体的な計画をまとめた書類です。

これは単なる形式文書ではなく、入管への在留資格申請に必須の添付資料であり、作成・履行の義務がある重要な書類です。

2、どんな内容を書くの?(記載項目の例)

支援計画書では、以下のような項目を1つずつ具体的に記載します

支援項目内容の例
出入国時の送迎空港で誰が出迎え、どの手段で移動するか
住居確保支援不動産仲介への同行、通訳サポートの有無
生活オリエンテーションごみ出し、交通ルール、災害時の対応などの説明
日本語学習支援学習ツールの紹介、講座への斡旋
相談・苦情対応外国語対応が可能な担当者名・連絡先
社会保険・税の手続支援市役所同行や説明の有無、言語対応
離職・転職時の対応ハローワークへの案内や支援内容

例えば、一番上の【出入国時の送迎に関する支援】でも、

 ◦空港名(例:成田・羽田・関空など)

 ◦出迎え担当者の氏名・役職(誰が対応するのか)

 ◦移動手段(例:社用車/公共交通機関の同行など)

 ◦送迎のルートや到着予定地(社宅、住居など)

 ◦使用する言語(基本は母語)

などを詳細に記載する必要があります。

3、様式はどうなっている?

支援計画書の様式は、法務省のホームページでExcel形式(参考様式第1-17号)が提供されています。

出入国在留管理庁「特定技能」様式ページ(外部リンク)

書式に沿って入力し、申請時に添付書類として提出します。また、外国人の母国語(ベトナム人であればベトナム語)を併記する必要があります。

これは、入管庁の方針として、外国人本人が理解できる言語で支援することが原則となっているためです。支援計画書は、外国人本人にとって「日本での生活の設計図」ともいえるものです。よって、日本語だけで提示しても、本人が理解できなければ意味がありません。

また、支援実施後の誤解やトラブルを予防するためにも、「本人が理解した証拠」を残す=母国語併記された文書の説明+署名が望ましいとされています。

4、支援計画書の作成者は誰?

ケース作成・提出する主体
登録支援機関に委託する場合登録支援機関が作成・履行(行政書士が支援可能)
企業が直接支援する場合企業が自ら作成(外国語対応等が必要)

支援計画は「書くだけで終わり」ではありません。
記載した内容を実際に実施できない場合、不履行として指導対象になることもあります。

5、よくある失敗例と注意点

しっかりと記入例を見て、詳細を書くことが大切です。

✅①「通訳が対応します」→ どの言語?誰が?が不明。

→対応者名・使用言語・時間帯を具体的に記載

✅②「ゴミの捨て方などを説明予定」→ 内容・方法・タイミングが不明

→ オリエンテーションの実施内容とタイムスケジュールを記載

✅③「必要な時に対応」→ 申請書としてはあいまいすぎる

→ 「入国後7日以内」「月1回の面談を予定」などの具体性が必要

6、支援計画書の提出タイミング

①【在留資格認定証明書交付申請(COE)】

初めて日本に入国する特定技能外国人を新たに呼び寄せるとき
➡ 入国管理局へCOE申請する際に、支援計画書を添付

②【在留資格変更許可申請】

例えば「留学」「技能実習」から「特定技能1号」へ在留資格を変更する場合
➡ 支援計画書は、変更後の生活を支援できる体制の証明として必要

③【在留資格更新許可申請】(※一定条件下でのみ必要)

原則として、支援計画が変更された場合(例:登録支援機関の変更など)
➡ 更新手続きにおいて、新しい支援体制を記した計画書を再提出

7、まとめ|支援計画書は「外国人との信頼関係を築く設計図」

Success

支援計画書は、単なるお役所向けの書類ではありません。
外国人が日本で安心して働き、生活をスタートできるように、企業や支援機関がどのように伴走するかを示す計画書です。

しっかりと内容を設計し、母国語で伝わる形で実行すること申請人本人の安心につながり、入管でのビザ審査、企業への信頼、強いては人材の定着につながります。