コラム

特定技能1号から2号へ移行するには?

~長期就労・家族帯同が可能になる「2号ビザ」のメリットと要件~

「特定技能1号で働いている外国人を、もっと長く雇用したい」
「すでに2年以上働いているけど、ビザの更新が毎回大変…」

そんな企業や外国人ご本人にとって、特定技能2号への移行は大きな選択肢となっています。この記事では、特定技能1号と2号の違い・移行の要件・企業が準備すべきことをわかりやすく解説します。

特定技能1号と2号の違いとは?

比較項目特定技能1号特定技能2号
在留期間最長5年(通算)制限なし(更新可)
家族の帯同原則不可可能(配偶者・子)
対象分野(2025年)14分野(例:介護、建設、外食など)11分野(製造業・建設・介護など)
技能水準基本技能レベル熟練技能レベル
登録支援機関の関与必須原則不要

2号に移行すれば長期雇用・家族と一緒の生活が可能になります。

2025年4月時点での特定技能2号「対象分野」

以前は建設・造船のみでしたが、2024年6月に11分野に大幅拡大されました。

【現在の2号対象分野】

 ◦建設

 ◦造船・舶用工業

 ◦自動車整備

 ◦産業機械製造

 ◦素形材産業

 ◦電気電子情報

 ◦飲食料品製造

 ◦農業

 ◦漁業

 ◦介護

 ◦航空

外食・宿泊・ビルクリーニング分野は、2025年時点で2号対象外です。

移行のための「3つの条件」

特定技能1号から2号へ移行するためには、以下3点を満たす必要があります。

1、在留期間と実務経験

原則として、1号で3年以上の実務経験があることが望ましいです。(分野ごとに運用基準あり)

2、技能評価試験(2号用)の合格

 ◦1号の試験より高い熟練レベルを問われます

 ◦分野ごとの技能試験があり、随時CBTや実技方式で実施中

3、日本語能力試験は不要

 ◦日本語試験の合格は必須ではありません

 ◦ただし、現場での指示理解やコミュニケーション力は引き続き重視されます

例えば、「建設」の場合

要件内容
実務経験建設業分野の特定技能1号として3年以上の実績
技能水準JAC(建設技能人材機構)主催の「建設特定技能評価試験(2号)」に合格
安定した雇用雇用契約の継続性・賃金水準などが基準を満たしていること
受入企業が適正であること社会保険加入、建設業許可、過去の指導歴などが審査対象
建設キャリアアップシステム(CCUS)登録義務化(就労履歴が証明できること)

移行において企業がやるべきこと

①技能試験の案内・受験サポート

 ◦社内で移行対象者を選定

 ◦試験情報(申込・対策)を提供

②合格後の雇用契約書の更新

 ◦2号用の契約書を新たに作成

 ◦労働条件・賃金・雇用期間を見直し

③在留資格変更許可申請

 申請から許可までは平均1~2か月程度

④支援計画の終了

 2号になると、登録支援機関の支援義務が不要になります

よくある質問

家族を日本に呼ぶにはどうすればいい?

2号への変更許可が下りたあと、「家族滞在ビザ」の申請が可能になります。

一度帰国してしまった人でも2号に移行できますか?

原則、日本国内で就労中に手続きするのが一般的です。例外的に「再入国」や「在留資格認定証明書」方式もあり。

中小企業でも2号に切り替えできますか?

可能です。ただし「安定した雇用」と「社会保険加入」が審査で見られます。

Success

【特定技能2号への移行は“信頼される企業”への第一歩】

特定技能2号に移行することは、単なるビザ更新ではなく「この企業に長く働きたい」「家族と暮らしたい」という外国人本人の希望に応える制度です。

企業にとっても、

  • 毎年のビザ更新の手間が減る
  • 長期で育成でき、定着率も上がる
  • 優秀な外国人材の囲い込みができる

といった大きなメリットがあります。