コラム

定住者ビザでできる仕事・できない仕事|就労範囲を具体的に解説

はじめに:定住者ビザは就労が自由…って本当?

「定住者ビザを持っていれば、どんな仕事でもできる」とよく言われます。確かに、定住者ビザは就労制限がなく、原則どんな職種でも働ける在留資格です。しかし実務では、「本当にどの仕事でもいいの?」「夜の仕事やアルバイトは大丈夫?」「資格は必要?」といった疑問が多く寄せられます。このページでは、定住者ビザでできる仕事・できない仕事の具体例や、注意すべきケースについてわかりやすく解説します。

定住者ビザとは?|柔軟な在留資格の代表格

定住者ビザ(在留資格「定住者」)は、以下のような事情がある外国人に認められる在留資格です。

 ◦日系人(3世・4世など)

 ◦日本人や永住者との離婚・死別後に日本に残るケース

 ◦難民認定・人道的配慮などの特別な事情がある者

 ◦家族関係によって滞在が認められている外国人の子ども など

このビザの最大の特徴は、原則「就労制限がないこと」です。

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定住者ビザでできる仕事【具体例】

定住者は、日本人とほぼ同様の就労が認められています。以下のような職業に制限なく就くことが可能です。

一般的な職業

 ◦工場勤務・物流作業・清掃スタッフ

 ◦コンビニ・飲食店の接客業

 ◦オフィスワーク・事務職

 ◦営業・販売・コールセンター

 ◦専門職(ITエンジニア、設計士など)

専門的・資格職

 ◦看護師、介護福祉士(※国家資格が必要)

 ◦建築士、調理師、理美容師など(資格に応じて)

複数の仕事・副業

 副業・掛け持ち勤務も原則自由(例:昼は飲食店、夜は配送のアルバイト)

定住者ビザでも注意が必要なケース【具体例付き】

【NGになりやすい例】

 ◦無届営業のガールズバーや深夜スナック(無届けを本人たちが知らない)

 ◦名義貸しでの風俗店勤務(雇用主と実態が異なる)

 ◦SNSを通じた「パパ活」や個人営業的サービス

解説:
定住者ビザでは風営法上の職種も禁止されていませんが、営業許可がない店舗での勤務や脱法的行為は、本人が知らなくても退去強制の対象になることがあります。とくに比較的年齢の低いの女性が勧誘されやすい業界でトラブルが多発しており、本人と雇用主双方が摘発されるリスクがあります。

【NGになりやすい例】

 ◦介護職として雇用されたが、介護福祉士資格がない

 ◦理美容師の国家資格を持たずにお店に立っている

 ◦飲食店で「調理師」として在籍しているが、専門経験がない

解説:
就労自体は自由でも、日本国内で資格が必要な職種では、その国家資格がないと就労できません。無資格のまま働かせた場合は、雇用主側が処分や罰則の対象になります。

【NGになりやすい例】

 ◦実質的に最低賃金を下回る

 ◦雇用契約書がなく、給与明細も出ない

 ◦保険・年金未加入の状態で働かされている

解説:
定住者は原則「日本人と同等の待遇」で働くべきです。企業が「外国人だから安くてもいい」といった姿勢で雇うと、労基署の調査や入管の指導対象になります。本人のビザ更新に悪影響が出る場合もあります。

【NGになりやすい例】

 ◦ 「知人が会社をやっている」と聞いて契約したが、実態は存在しない会社

 ◦給与が支払われず、働いた証拠も残らない

 ◦本人が経営していないのに会社の役員として登録されていた

解説:
実体のない会社での就労や、「名前だけ貸された経営者」は、入管から偽装滞在と判断されるリスクが高いです。収入証明や活動記録が曖昧な場合、次回の在留期間更新で不許可になる可能性もあります。

【NGになりやすい例】

 ◦転職したのに「所属機関変更届」を提出していない

 ◦仕事を辞めて数か月放置 → 無収入状態で更新

 ◦在留カードの有効期限が切れてから気づいた

解説:
定住者でも在留期間の更新・活動機関の変更届などは必須です。怠ると「在留資格取消し」や「不法滞在」扱いになるおそれがあります。引越しや転職後は速やかに入管に届け出ることが大切です。

まとめ:定住者ビザは就労自由でも「法令遵守」が大前提

Success

✅定住者ビザは、日本人と同様にどんな仕事にも就ける「就労制限なし」の在留資格

✅ただし、資格が必要な仕事・法的規制のある業務には注意が必要

✅雇用主も「外国人だから」と特別扱いせず、日本人と同等の法的対応を行うべき