コラム

相続手続きの流れを徹底解説!初めてでも安心できるステップガイド

「相続」と聞くと、「なんだか難しそう」「親族が亡くなった後にどんな手続きが必要なの?」と不安に思う方が多いと思います。特に、相続の経験は人生でそう何度もあることではありません。いざ直面すると、「どこから手をつければいいのか」「期限があるのか」「自分一人でできるのか」など、次から次へと疑問が出てきます。

そこで今回は、高校生でも理解できるように専門用語をできる限りやさしくしながら、相続手続きの基本的な流れをステップごとに整理します。さらに、実際によくある具体例を交えながら、「この場合はどうすればいいのか」がイメージできるようにまとめました。この記事を読めば、「相続手続きは大変そうだけど、やるべきことを整理すれば一歩ずつ進められる」という安心感を得られるはずです!

相続手続きの全体像

相続の流れを大きく分けると、次のステップに整理できます。

  1. 死亡届の提出と役所での手続き
  2. 葬儀と埋葬に関する手続き
  3. 相続人の確定(誰が相続人かを調べる)
  4. 相続財産の調査(遺産がどれくらいあるかを確認)
  5. 遺産分割協議(分け方を話し合う)
  6. 名義変更・相続登記・預貯金解約などの実務手続き
  7. 相続税の申告と納付(必要がある場合)

これらは同時並行で進む部分もありますが、順番を押さえておくことで全体が見えやすくなります。

ステップ1:死亡届と役所の手続き

身内が亡くなった場合、まずは 死亡届 を市区町村役場に提出します。提出期限は 死亡から7日以内 です。

  1. 提出先:亡くなった方の本籍地、死亡地、届出人の住所地の役所
  2. 必要書類:医師が作成した死亡診断書

死亡届を出すと「火葬許可証」も交付されるので、葬儀や火葬の手続きに進むことができます。

ステップ2:葬儀と埋葬

葬儀は宗派や地域によって異なりますが、費用の支払いなども含めて早めに整理しましょう。

  1. 公的な補助:国民健康保険や社会保険に加入していた場合、「葬祭費」や「埋葬料」が出ることがあります。

ステップ3:相続人の確定

相続手続きで最も大事なのが、誰が相続人かを正しく確定することです。相続人は、民法で決められています。

  1. 配偶者は常に相続人になる
  2. 子ども(実子・養子)が第一順位
  3. 子どもがいない場合は、親が第二順位
  4. 親もいない場合は、兄弟姉妹が第三順位

ここで必要になるのが 戸籍謄本の収集 です。亡くなった方の出生から死亡までの戸籍をすべて集めることで、相続人を確定できます。

ステップ4:相続財産の調査

相続する財産は「プラスの財産」と「マイナスの財産」があります。

  1. プラスの財産:不動産、預貯金、株式、自動車、貴金属など
  2. マイナスの財産:借金、ローン、未払いの税金など

財産を正しく把握しないと、後でトラブルにつながります。

Aさんの事例

Aさんの父親が突然亡くなりました。父親は横浜市内に自宅兼土地を所有しており、家族は「財産といえばこの不動産くらいだろう」と考えていました。ところが、戸籍や金融機関の調査を進めるうちに、父親が過去に事業資金として借りていた数百万円規模の借金が判明しました。
借金の存在を知らなかったAさんは大きなショックを受けましたが、調査を進めて「相続すると不動産と同時に借金も受け継ぐ」ことを理解しました。最終的に、弁護士に相談し、家庭裁判所に相続放棄の申述を行いました。相続放棄を選んだことで、不動産を引き継ぐことはできませんでしたが、借金を背負わずに済み、経済的なリスクを回避することができました。

Bさんの事例

Bさんの母親が亡くなった際、家族は預金通帳を確認して「銀行口座はこれだけだ」と思い込みました。遺産分割の準備を進めていた矢先、数か月後にネット銀行からの郵送物が届きました。そこで初めて、母親がネット銀行に預金を持っていたことが発覚。家族はログイン情報を把握していなかったため、相続人全員で手続きをするまでに時間がかかり、協議書の再作成も必要になりました。
結果として、遺産分割協議が二度手間となり、相続登記や預金解約も遅れてしまいました。この経験から、家族は「ネット口座や電子マネーも含めて、財産をリスト化しておくことの大切さ」を痛感しました。

Cさんの事例

川崎市のCさんの母親は、株式や投資信託などの金融資産を保有していました。母親の死後、子どもたちは「銀行口座の相続は知っているが、証券会社の口座はどうやるのか?」と分からず、手続きを後回しにしてしまいました。
その間、株式市場では相場が動いており、母親名義のまま凍結された口座では売却や運用が一切できません。約半年間、資産が動かせない状態が続きました。その結果、株価が下落し、結果的に相続財産の評価額が数十万円減少してしまいました。
この事例は、「金融資産は相続手続きに時間がかかる」「放置すると資産価値が変動して損をする可能性がある」という現実的なリスクを示しています。

ステップ5:遺産分割協議

相続人が複数いる場合、誰が何を相続するかを話し合う必要があります。これを「遺産分割協議」といいます。協議の結果を文書にしたものが「遺産分割協議書」です。銀行や法務局での手続きに必須です。

  1. 遺言書がある場合 → 遺言書の内容に従う
  2. 遺言書がない場合 → 相続人全員で話し合い

ステップ6:名義変更・相続登記など

遺産分割が終わったら、財産ごとに名義変更が必要です。

  1. 不動産 → 相続登記(2024年から義務化、3年以内)
  2. 預貯金 → 金融機関で解約や名義変更
  3. 自動車 → 陸運局で名義変更

ステップ7:相続税の申告と納付

相続財産が基礎控除額を超える場合、相続税の申告が必要です。

基礎控除額=3,000万円+(600万円×法定相続人の数)

例えば、相続人が配偶者と子2人なら、基礎控除は 3,000万円+600万×3=4,800万円
財産がこれを超える場合は申告が必要です。

相続放棄はいつまでにできますか?

相続が発生したことを知ってから3か月以内です。家庭裁判所で手続きします。

相続人が海外に住んでいる場合はどうなりますか?

海外在住でも相続権はあります。委任状を用意して、日本の家族が代理で手続きするケースが多いです。

相続人同士が話し合いに応じない場合は?

家庭裁判所の「調停」を利用できます。専門家が間に入り、合意を目指します。

車や不動産の名義変更は急がないといけないですか?

不動産は義務化されており3年以内に登記が必要。車も放置すると売却や保険更新に支障が出ます。

相続税がかかるのはお金持ちだけですか?

かつてはそうでしたが、都市部の土地価格上昇により「一般家庭」でも課税対象になるケースが増えています。

まとめ

Success

✅ 相続は流れを押さえることが大切:死亡届 → 相続人調査 → 財産調査 → 遺産分割協議 → 名義変更 → 税務手続きの順番を理解すれば迷わない。

期限がある手続きに注意:死亡届は7日以内、相続放棄は3か月以内、不動産の相続登記は3年以内。期限を守ることが重要。

✅ 相続財産にはプラスとマイナスがある:不動産や預金だけでなく、借金やローンも対象。財産調査を徹底することがトラブル防止に。

遺産分割協議は全員の合意が必要:相続人全員で話し合い、内容を「遺産分割協議書」にまとめておくことが必須。

✅ 専門家に相談することで安心できる:行政書士や税理士などに依頼すれば、複雑な書類作成や期限管理をスムーズに進められる