内定が決まったらいつビザ申請できる?企業側が準備すべき書類一覧とタイミング【実務担当者向け】
はじめに:採用が決まったけど、ビザ申請っていつ・何をすればいいの?
「外国人を正社員として採用したいけど、何から始めればいい?」
「ビザ申請に必要な書類って、会社側がどこまで用意するの?」
「内定通知だけで動いていいの?」
こうした疑問を抱く企業の人事・採用担当者は少なくありません。本記事では、外国人採用が決まった後、ビザ申請のために企業側が準備すべき書類とそのタイミングを、行政書士の視点から実務ベースで解説します。
申請タイミング:いつから就労ビザの申請ができる?
結論から言うと、「在留資格認定証明書交付申請」は、内定者と雇用契約を結んだ後であれば、すぐに申請可能です。
基本的な流れ(海外在住者の場合)
- 内定/採用決定
- 雇用契約の締結(雇用条件通知書でも可)
- 企業が必要書類を準備
- 本人または行政書士が入管へ申請(通常は企業側が取次)
- 約1〜3か月後に在留資格認定証明書が交付される
- 内定者が本国の日本大使館でビザ発給 → 来日 → 入社
【ポイント】
📌ビザ申請=内定後すぐにはできない(必ず雇用契約などが必要)
企業が準備すべき書類一覧【就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)の例】
以下は、外国人を雇用する際、企業側が提出する主な書類一覧です(※申請区分により異なります)。
| 書類名 | 内容と注意点 |
|---|---|
| 登記事項証明書(履歴事項全部証明書) | 発行から3か月以内/法人番号・設立日など確認されます |
| 決算報告書(直近1期分) | 貸借対照表・損益計算書を含む/赤字企業の場合は理由説明が必要 |
| 雇用契約書(雇用条件書) | 職務内容・報酬・勤務時間等が明記されていること |
| 会社案内/パンフレット等 | 事業内容がわかるもの(ホームページ出力可) |
| 勤務予定場所の案内図 | 勤務地の位置関係がわかる簡単な地図やビル名など |
| 雇用理由書 | なぜこの外国人を採用したのかの説明(必須書類ではないが強く推奨) |
| 源泉徴収義務者の届出書 | 提出済みであればコピーを添付(雇用主としての証明) |
【書類作成の注意ポイント】
✅ 雇用契約書は「職務内容+報酬の妥当性」がカギ
◦日本人と同等水準の給与であること
◦職務内容が「技術・人文知識・国際業務」等の要件に適合しているか(例:通訳、設計、海外営業など)
✅ 決算書は「会社の安定性」を見られる
◦赤字でも不許可にはならないが、継続雇用の見込みについて補足説明が必要になる場合あり
よくある質問(FAQ)
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新卒内定者のビザ申請はいつ頃が最適?
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一般的には入社の3〜4か月前が理想的です。特に、海外の大学を卒業予定の場合は卒業証明書の取得時期によって変わるため、早めに卒業見込証明書や成績証明書を準備してもらいましょう。
例:2026年4月入社予定の内定者(中国の大学卒業見込)であれば、2025年12月には申請できるのが理想です。
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うちは設立間もない会社だけど、ビザ申請できますか?
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はい、可能です。ただし、「実態のある事業かどうか」が厳しく審査されます。
◦決算書がない場合は、事業計画書・資本金の証明・契約書・請求書などで補完が必要です。
◦オフィスの賃貸契約書、ホームページ、法人銀行口座など、形だけでない活動証拠の提出が求められます。
例:設立半年のIT企業が外国人SEを採用するケースでは、案件実績や発注元企業との契約書が審査のカギになります。
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雇用契約書はどう書けばいい?特に重要なポイントは?
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入管が重視するのは、以下の4点です:
- 職務内容が在留資格と合致しているか(例:技術職であれば「設計・開発・プログラミング」など)
- 報酬が日本人と同等かどうか(最低でも年収250万〜300万円程度)
- 雇用形態(正社員・フルタイム)であるかどうか
- 勤務地・勤務時間・休日などが明記されているか
※とくに「通訳」や「事務」などの職種では、実務内容が曖昧だと「単純労働」と見なされ不許可になる可能性があります。
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採用した人がすでに日本にいて、就労ビザに切り替えたい場合は?
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「在留資格変更許可申請」が必要です。企業が準備する書類はほぼ同じですが、本人の在留状況によっては注意点が増えます。
例:留学生 → 就労ビザに変更する場合、「卒業証明書」や「資格外活動での勤務履歴」が問われることがあります。
