日本での生活知識 アーカイブ - Page 6 of 6 - さくらい行政書士事務所

外国人の副業・掛け持ち勤務は可能?就労ビザの範囲と資格外活動の注意点

「就労ビザで働いているけど、副業はできるの?」「アルバイトをもう1つ増やしたいけど、違法になるのでは?」 近年、日本で働く外国人が増えるなかで、「副業」や「掛け持ち勤務」に関する相談も増えています。しかし、在留資格によっては無許可での副業が違法行為=不法就労になるリスクもあります。 この記事では、外国人が副業やダブルワークを行う際の法的な注意点と、許可を得るための手続き(資格外活動許可)について詳しく解説します。 原則:就労ビザでは「指定された仕事のみ」しかできない 「技術・人文知識・国際業務」などの就労ビザは…  ◦雇用されている会社の業務内容  ◦入管に申請した職務範囲内 でのみ就労が許可されています。 よくある誤解として…  ◦「正社員なら副業してもいい」  ◦「会社の許可があればOK」 というのを聞きますが、入管の許可(=資格外活動許可)なしに、他の仕事をするのは不法就労となり、在留資格取消や退去強制の対象にもなります。 副業・掛け持ちが認められる例 ① 資格外活動許可を得ている場合 → 入管から「指定された範囲での副業」が許可されているケース ② 同じ在留資格の範囲で複数の勤務先に従事する場合 →たとえばITエンジニアが複数の企業で開発業務をするなど (ただし「活動機関に関する届出」が必要) 資格外活動許可とは? 本来の在留資格(例:技術・人文知識・国際業務)の範囲外の活動を一時的・副次的に行うための許可です。 【例】  ◦平日はIT企業で勤務し、週末は語学教室の講師  ◦翻訳業務の傍ら、別企業のYouTube字幕制作を請け負う これらを行うには、「資格外活動許可申請」を出入国在留管理局に提出し、許可を得る必要があります。 【事例】副業していたことが発覚し、更新が不許可に… 雇う企業側にも注意点が  ◦外国人従業員が他の仕事をする場合、会社として入管法違反の共犯になる恐れも  ◦副業を許可する際は、**「資格外活動許可を取得すること」「就業時間に配慮すること」**を明確に指導する必要があります まとめ

就労ビザ申請が不許可になる5つの理由と対策【事例で解説】

「せっかく内定をもらったのに、ビザが不許可に…」「申請したのに通知が来ず、不安になってきた」 就労ビザ(在留資格「技術・人文知識・国際業務」など)の申請で不許可になるケースは珍しくありません。しかしその多くは、事前に正しく対策しておけば防げるケースです。 この記事では、実際にあった相談事例(ご自身で申請したけど不許可)をもとに、よくある不許可理由5つとその対策方法をわかりやすく解説します。 総まとめ:許可されるための共通対策 対応項目 ポイント 書類整合性 全ての書類で業務内容・条件・目的がブレないように記載 説明力 「なぜこの仕事に外国人を採用するのか」を具体的に説明 信頼性 給与、雇用形態、会社の財務・体制を客観資料で補強 問題履歴の説明 正直に反省を示し、改善点と再発防止策を明記 専門性の裏付け 学歴やスキルが職務に活きていることをアピール

外国人が日本で相続を受ける場合は?

〜法律・手続き・税金の注意点を行政書士が解説〜 日本に住む外国籍の方が「親や配偶者が亡くなり、相続人となった」場合、日本国内でどのように手続きを進めればよいのか、不安に感じることも多いでしょう。ここでは、外国人が日本国内の財産を相続するケースを中心に、以下の項目ごとに解説します。 1、法律的な考え方(準拠法) ●原則:相続全体は「被相続人の本国法」によって決まる 日本では、相続に関しては被相続人(亡くなった方)の国籍国の法律(本国法)を適用するのが原則です(通則法36条)。 例:日本に住む中国人が亡くなった場合、中国の相続法に従って誰がどれくらい相続するかを決定します。 ●例外:日本の不動産については「日本法」が適用される可能性(一概に言えない) 不動産など物権の帰属は、その物の所在地の法律(=日本法)で処理される傾向があります(通則法38条)。 2、必要な手続き(相続登記や口座解約) 相続財産が日本国内にある場合、以下のような手続きが必要です 財産の種類 必要な手続き 不動産 法務局で相続登記(所有権移転) 銀行口座 金融機関での相続手続き(払戻・解約) 株式・証券 証券会社や信託銀行での名義変更 預貯金 相続人全員による遺産分割協議書が必要 3、相続税の課税について 【前提】外国人相続人も、日本にある財産を相続すれば相続税の対象になります。 被相続人または相続人の状況 相続税の課税範囲 被相続人 or 相続人が日本に住所あり(10年以内) 日本国内外すべての財産 被相続人・相続人とも日本に住所なし 日本国内の財産のみが対象 ● 相続税の申告・納税は、被相続人の死亡後10か月以内。 → 相続人が海外在住の場合、日本での代理人(納税管理人)の届出が必要になることもあります。 4、遺言がある場合の注意点 ◦被相続人の母国法で有効な遺言であっても、日本で相続登記や金融手続きをするには、日本法上の「方式」に合致しているかの確認が必要です。 ◦外国語の遺言書は、翻訳+検認が必要になります。 まとめ

在留期間を過ぎてしまったら?オーバーステイが判明した時の正しい対応

日本に住む外国人にとって、「在留期間を過ぎてしまった(=オーバーステイ)」という状況は、非常に深刻な問題です。意図的でなくても、そのまま放置すると強制退去や再入国禁止といった厳しい処分を受ける可能性があります。この記事では、オーバーステイに気づいたときに何をすればよいのかを、行政書士の視点からわかりやすく解説します。 1、まずは入国管理局に出頭しよう ちょっと怖いかもしれませんが、まずは入国管理局(入管)に行きましょう。自分から出頭すれば、「自分で気づいて反省している」として見てもらえる可能性があります。逆にそのまま放置していたり、隠れて生活していると、あとで大きな問題になることも……。 2、出国命令制度って知ってる? 「オーバーステイ=すぐに強制退去」と思いがちですが、実はちょっと違います。 条件を満たせば、「出国命令制度」という仕組みがあって、もう少しやさしい形で帰国することができるんです。 こんな人は出国命令制度が使えるかも  ◦自分から入管に出頭した  ◦他に違反していない(働いていたなどがない)  ◦すぐに帰るつもりでいる  ◦過去に強制退去になったことがない この制度が使えると、再び日本に来るまでの期間も1年で済む可能性があります(強制退去だと原則5年…)。 3、特別な事情がある人は「在留特別許可」がもらえる可能性も たとえばこんな人は、すぐに帰国ではなく「在留特別許可」が認められる可能性もあります。(あくまで可能性です。絶対ではないので、そこは勘違いしないようにしましょう)  ◦日本人の配偶者と結婚している  ◦日本に住んでいる子どもが学校に通っている  ◦何年も日本でまじめに生活してきた  ◦特に悪いことはしていない(本当に在留期限だけ超えてしまった) よくあるご相談で「友達は大丈夫だった」など聞きますが、 入管は個々の状況により、在留資格を判断しますので、「友達が大丈夫=自分も大丈夫」にはなりません! ただ、入管もすぐに出国手続きなどをするのではなく、しっかり事情は聴いてくれます。ここについては専門家に相談するのがおすすめです。 4、嘘はNG!正直に話すのが一番! 入管では、「どうしてオーバーステイになったのか?」を聞かれます。そのときは、できるだけ正直に事情を話しましょう。嘘をついたり、ごまかしたりすると、かえって状況が悪くなってしまいます。 5、オーバーステイで起こるリスクって? リスク 内容 強制退去 自分の意思とは関係なく、日本から出なきゃいけなくなる 再入国禁止 原則5年間は日本に戻ってこれない(悪質だと最悪10年になることも…) 罰則 1年以下の懲役または20万円以下の罰金になることも 「悪質」とみなされる主なケースとは? 法的には明確な定義はありませんが、入管の運用上、次のようなケースは悪質と判断される可能性が高いです。 ケース 説明 長期間の不法滞在 数年以上にわたってオーバーステイを続けていた場合 虚偽申告・偽造書類 入国や在留更新の際にウソの情報や偽造書類を使っていた 不法就労 資格外の仕事(例:資格外活動許可なしでバイト)をしていた、または長期にわたり働いていた 逃亡・かくまわれていた 失踪して行方をくらましていたり、他人にかくまわれていた 出頭せず摘発された(リピーターの場合など) 自ら出頭せずに、入管や警察に摘発されて発覚した場合 まとめ:一人で悩まないで。相談してください!

永住権なしでも住宅ローンは組める?

「日本で家を買いたい。でも永住権がないと住宅ローンは無理ですか?」 これは、就労ビザや家族滞在ビザなどで日本に住んでいる外国人の方からよくいただくご相談です。結論から言うと、永住権がなくても住宅ローンを組むことができる可能性はあります。ただし、いくつかの条件や注意点があります。この記事では、永住権がなくても住宅ローンを組めるケースや、審査を通すためのポイントをわかりやすく解説します。 1、永住権がない外国人でも住宅ローンは可能! 【大前提】永住者・定住者の方が有利な理由 住宅ローンは長期(通常20~35年)の契約です。そのため銀行は、「その人が長期間日本に安定して住み続けられるか」を重視します。  ◦永住者や定住者は、日本に恒久的に住むことが認められているため、住宅ローンの審査において「信用が高い」と評価されます。  ◦その結果、保証人不要・外国人向け特約不要で、日本人とほぼ同様の条件でローンを組めることがあります。 可能性のある在留資格 多くの銀行は「永住権保有者であること」を条件にしていることがありますが、実際には以下のようなビザでも住宅ローンが通った事例があります。  ◦就労ビザ(技術・人文知識・国際業務など)  ◦高度専門職ビザ  ◦日本人の配偶者等ビザ  ◦家族滞在ビザ(配偶者と収入合算する場合) つまり、永住権がない=住宅ローン不可というわけではありません。 2、永住権なしで住宅ローンを通すためのポイント では、永住権がなくても住宅ローンを通すためには、どんな条件をクリアする必要があるのでしょうか? ポイント1:在留期間の「長さ」と「安定性」  ◦残りの在留期間が通常「3年」以上、または残存期間が「1年以上」あることが望ましい  ◦過去に何度も在留期間の更新実績がある  ◦永住や長期滞在の意思が明確(申請予定など) ポイント2:安定した収入と職歴  ◦同じ勤務先で2年以上の勤務歴、転職回数が少ない。  ◦年収400万円以上が目安(地域による)  ◦昇給や継続雇用の見込みがある ポイント3:頭金をしっかり準備  全額フルローンは難しい場合が多いため、通常より少し多めの頭金を購入額の2〜3割を用意できると有利 ポイント4:連帯保証人(日本人)の存在  ◦配偶者が日本人であれば、大きなプラス材料  ◦永住者の家族が保証人になれると審査が通りやすくなるケースも  ◦書類の理解・契約説明を理解できる日本語力が求められることもある 3、永住権がなくても対応してくれる銀行・ローン例 銀行名 特徴 三菱UFJ銀行 一部店舗で外国人住宅ローンに対応。就労ビザでも審査OK例あり 新生銀行 外国人対応に積極的。英語対応可、オンライン相談も りそな銀行 永住権なしでも審査可能。職歴・収入の安定性が重視される フラット35 民間金融機関+住宅金融支援機構の連携ローン。永住権不要(要件あり) SBI新生銀行、イオン銀行など ネットバンク型でも対応例あり。条件は事前に確認を 4、よくあるQ&A まとめ:永住権がない外国人でも住宅ローンは可能だけど… 永住権の有無 住宅ローン 永住権あり スムーズに審査可能。条件も緩やか 永住権なし 条件付きで可。ただし審査は慎重に行われる。かならず事前相談すること! ポイントは以下のとおり  ✔在留期間が長く、収入が安定していること  ✔頭金や連帯保証人の準備  ✔外国人対応に理解のある銀行を選ぶこと…

外国人が銀行口座をつくるときに注意すること

日本に暮らす外国人にとって、銀行口座の開設は生活の基盤となる大切なステップです。給与の受け取りや家賃の支払い、公共料金の引き落としなど、日本の生活において銀行口座は欠かせません。 しかし、実際には「口座を作りたくても断られてしまった」「必要な書類が分からない」など、スムーズに口座開設ができない外国人の声も少なくありません。この記事では、外国人が日本で銀行口座を作れない主な理由と、開設に必要なポイント、さらに「住宅ローン」の可否についても解説します。 1、日本で銀行口座を開設する際の基本手続き 銀行口座を作るには、以下のような書類や情報の提示が必要です  ◦在留カード(有効なもの)  ◦パスポート  ◦住民票または公共料金の請求書などの現住所を確認できる書類  ◦電話番号(一部の銀行ではSMS認証を行うため)  ◦印鑑(後述)  ◦職業・勤務先の情報(就労ビザの場合) 銀行によっては、収入証明(給与明細・雇用契約書)や在留資格の期間が一定以上あることを求める場合もあります。また、留学生など就労していない場合は、学業に関する情報(学生証・在籍証明書)を求められることもあります。 2、銀行ごとの外国人対応状況 ~大手銀行と地方銀行の違い~ 一概には言えませんが、大手都市銀行と地方銀行・信用金庫には以下のような違いがあります。 大手都市銀行  ◦外国人対応に慣れており、英語対応窓口がある店舗も多い  ◦留学生や技能実習生への案内パンフレットがある場合も  ◦フィナンシャルアプリやWebサイトも多言語対応していることが多い  ◦「初来日」や「在留期間が短い」場合は、審査が厳しい傾向あり   地方銀行・信用金庫  ◦外国人対応に不慣れな場合が多く、窓口担当者によって対応が異なる  ◦日本語でのコミュニケーションが必須のケースがある  ◦銀行のアプリがなかったり、webサイトが英語対応でない場合もあり。 共通の項目として、法人口座の設立の審査は厳しい+審査に結構な時間がかかります!(昨今のマネーロンダリング犯罪の防止の観点より) 3、在留資格ごとの口座開設の可否と注意点 一概にはいえませんが、銀行は「その人が日本にどれだけ安定して住んでいるか(定住性)」を重視します。これは在留資格の種類によって評価が異なるため、審査に影響します。 在留資格 口座開設の可否 注意点 永住者 ほぼ問題なし 定住性が高く、日本人とほぼ同様の扱い 定住者 比較的スムーズ 永住者と同様、信用されやすい 就労ビザ(技人国など) 条件付きで可 勤務先情報、契約期間、年収などが審査対象 留学ビザ 銀行により対応分かれる 日本語での意思疎通、滞在期間の短さがネックになる場合あり 短期滞在 原則不可 観光ビザや短期滞在者は基本的に開設不可 とくに留学生や技能実習生は、在留期間や就労制限などの理由で慎重に審査される傾向があります。 4、口座開設時に必要な「印鑑」の取り扱い 日本では、本人確認や契約に印鑑(ハンコ)を使う文化があります。銀行口座を作るときにも、サインではなく印鑑の登録が求められるケースが多くあります。 印鑑についてのポイント  ◦外国人でも印鑑を作ることは可能(文房具店・ネット注文でOK)  ◦名前はローマ字でも可だが、銀行によってはカタカナ表記などを求められることも  ◦「認印」で十分な場合もあるが、ビジネス用途や法人口座では「実印」が必要なことも 最近ではオンライン口座(ネット銀行)ではサインで代用できる場合も増えています。 5、銀行口座が必要な「住宅ローン」は外国人でも使えるのか? 外国人でも住宅ローンは可能だが条件あり…