就労ビザ(企業様向け) アーカイブ - Page 5 of 6 - さくらい行政書士事務所

【永住権の話:第2回】永住申請の条件を徹底解説!就労ビザ・身分系ビザごとの違いとは?

外国人が日本に「ずっと」住み続けるための手段として、多くの方が検討するのが「永住申請」。ただし、永住者になるためには一定の条件を満たす必要があり、その内容は在留資格の種類によっても異なります。第2回では、就労ビザと身分系ビザの違いを踏まえて、永住申請に必要な条件を詳しく解説。また、併せて「帰化申請との違い」についても触れながら、判断の参考になるようにお伝えします。 1、そもそも永住申請に必要な条件とは? 出入国在留管理庁が公表している「永住許可に関するガイドライン」によれば、永住申請には以下の3つの条件が必要です。 永住申請の3つの基本条件 ✅① 素行が善良であること(素行要件) 【意味・審査内容】 日本の社会ルールを守り、誠実に生活しているかどうか。法律違反や不適切な行動がないか、納税・年金義務を果たしているかなどが見られます。 【チェックされる主なポイント】  ◦過去に 交通違反(特に複数回) があるか  ◦税金(住民税・所得税など)を滞納していないか  ◦健康保険・年金への加入状況と支払い実績  ◦犯罪歴やトラブルの記録(軽微でも注意されることあり) 【よくあるNG例】  ◦軽微な交通違反でも 年に複数回 →「遵法意識が低い」と判断されることがある  ◦ 「国民年金を未納のまま放置していた」→支払い履歴で判明し、不許可の可能性あり Aさん(中国出身)は就労ビザで5年在留しており、業務成績も優秀。しかし、スピード違反2回・駐車違反1回が1年以内に重なり、「素行不良」と判断されて不許可に。反省文を添えて半年後に再申請し、今度は許可が出た。 ✅② 独立生計を営むに足りる資産または技能を有すること(自立要件) 【意味・審査内容】 日本で生活保護などに頼らず、自力で安定的に生活できること。年収や就労状況、扶養家族とのバランスもチェックされます。 【チェックされる主なポイント】  ◦収入水準(目安:単身で年収300万円以上が安全圏)  ◦雇用形態(正社員 or 契約・派遣・パート)  ◦家族構成(扶養者の数)とのバランス  ◦収入源の安定性(副業のみなどは不安定と判断されやすい) Bさん(フィリピン出身)は、飲食業でパートとして勤務している「日本人の配偶者」。本人の年収は130万円だが、配偶者(日本人)の収入がしっかりしており、世帯として安定していると評価されて許可された。 ▶ 「本人の収入だけ」ではなく、「家族全体での生活の安定性」も考慮されることがあります。 ✅③ 原則として10年以上継続して日本に在留していること(在留期間要件) 【意味・審査内容】 一定期間、継続して日本に合法的に在留し、安定した生活を送ってきたかを確認します。ただし、在留資格により 緩和措置 あり。 【基本ルール】  ◦原則10年以上日本に在留→ うち就労ビザで5年以上  ◦ 「日本人の配偶者等」→ 結婚3年以上かつ日本在留1年以上  ◦「定住者」→ 5年以上の在留実績 【よくある注意点】  ◦留学や技能実習期間はカウントされない(特定の条件を除く)  ◦海外出張や一時帰国が多いと「継続性」が疑われる場合がある Cさん(フィリピン出身)は、日本人と結婚して「日本人の配偶者等」ビザで4年間在留。実質は日本在住だが、毎年2〜3か月ほど母国に父の病気の看護で、帰国・長期滞在していたため、「継続性が弱い」と判断されて一度不許可に。今回は渡航履歴の理由説明と資料を提出し、許可された。 これら3つの条件は「形式」ではなく「実態」で見られます。永住申請においては、単に「収入がある」「年数が経った」というだけではなく、生活の安定・社会的信用・継続性といった“実態”が総合的に評価されます。 2、就労ビザの場合の永住申請条件 【主な対象ビザ】…

長く働いてもらうために!永住申請や家族帯同ビザへのステップアップ

外国人社員を採用し、業務に慣れてきたところで「このまま長く働いてもらいたい」と考える企業も多いのではないでしょうか。そのためには職場環境の整備と同時に、在留資格の安定化=ビザのステップアップが大切になります。 本記事では、就労ビザからのステップアップとして重要な「永住申請」や「家族帯同ビザ」について、企業側が知っておくべき基本と対応のポイントをまとめます。 1、就労ビザだけでは“定着”には不十分? 結論からいうと「そんなことはありません」 ただ、「日本人の配偶者等」や「定住者」でない限り、現在、外国人材の多くは「技術・人文知識・国際業務」などの就労系ビザで在留しています。しかし、就労ビザは「期間付き」の資格であり、1年・3年・5年などの更新が必要です。そうなると申請者本人も企業側にも以下のように大きな負担が発生します。 例:   ◦定期的な更新手続き(書類準備・審査時間)  ◦更新結果への不安(万が一、不許可になった場合の対応)  ◦将来設計が立てづらい(本人側) そのため、「長く日本で働きたい」と考える外国人社員は、一定期間が経つとより安定した在留資格への変更や永住申請を目指すケースが多くなります。 2、永住申請とは?企業との関係性も見られる 「永住者」となると、在留期間の更新が不要になり、職業の変更にも柔軟に対応できます。つまり、企業にとっては“更新を気にせず雇い続けられる”メリットがあります。 永住申請の主な条件(抜粋)  ◦原則として10年以上日本に在留(就労系ビザの場合は5年以上)  ◦安定した収入と納税実績があること  ◦素行が良好であること  ◦公的義務(年金・健康保険など)を履行していること この審査の中には、勤務先での安定雇用・在職状況も含まれます。そのため、企業としては以下のような点で協力することが望まれます。 企業にできるサポート例  ◦在職証明書の発行  ◦勤務実績や業務内容の説明書類  ◦長期雇用の意思を示す契約内容・評価制度など 3、家族帯同ビザで「生活の安定」も支援 外国人社員が安心して長く働くには、生活面の安定も大きな要素です。特に、家族と一緒に日本で暮らせる環境が整っているかどうかは、本人の定着に直結します。 家族帯同ビザ(=家族滞在)の特徴  ◦配偶者や子どもを日本に呼ぶための在留資格  ◦審査では、収入や居住環境、生活能力が確認される  ◦企業の支援があると、申請がスムーズに進みやすい 企業側ができることは多くありませんが、在職証明や給与証明の提出など、書類面での協力を求められる場合があります。 ≪家族滞在については以下の記事でもっと詳細に説明しています。併せてお読みいただけたらと思います。≫  ◦【家族滞在ビザ】取得方法を徹底解説!  ◦ 「家族滞在」ビザって身分系の在留資格じゃない?? 4、まとめ:企業が意識しておくべき4つの視点 外国人を雇う企業側にも以下の視点を持つだけで、外国人がもっと働きたいと思う環境、強いては外国人雇用の定着につながっていくと思います。 観点 内容 ① 制度理解 ビザの種類と要件の基礎知識を持つこと ② 本人との対話 将来の希望や家族の状況を聞ける体制づくり ③ 書類協力 在職証明・勤務説明など、客観的な裏付け資料の準備 ④ 雇用設計 長期雇用を前提とした契約期間・キャリアパスの設計

外国人社員の活躍を支える!社内体制づくりとコミュニケーションの工夫

外国人社員を採用し、就労ビザも無事に取得。しかし、そこで終わりではなく、その後の社内環境が本人の活躍と定着を大きく左右します。 この記事では、在留資格という観点から少し外して、外国人社員が能力を発揮しやすい職場づくりと、円滑なコミュニケーションのために企業ができる取り組みについてはなしていけたらと思います。 1、外国人社員の活躍を阻む「見えにくい壁」 外国人社員が日本企業で働くうえで、以下のような課題が発生しやすいと言われています(実際相談もあります。)  ◦言語の微妙なニュアンスの違い  ◦日本特有のビジネスマナーや慣習の理解不足  ◦チーム内での孤立  ◦曖昧な指示や役割分担の不明確さ  ◦上司・同僚に質問しにくい雰囲気 海外に行ったことがある方なら同じような気持ちをもったことがあるのではないでしょうか?言語や文化に違いで孤立感を感じるというのは決して少ないことではありません。さらに日本にきた外国人は何かのコミュニティーに入らないと、母国の方々と触れ合う機会もないことが結構あります。私たちもこの部分は配慮しなければならないところですよね。就労という部分をみれば、これらの要素が重なると、本来のパフォーマンスを発揮できず、早期離職の要因にもなります。 2、社内体制で整えるべき3つのポイント ✅①指示・業務マニュアルの「明文化」 あいまいな表現や、空気を読むことを前提とした業務指示は、文化的な背景が異なる社員には伝わりにくい場合があります。文書化されたマニュアルや、具体的な指示(例:「5W1H」を意識)を意識することで、認識のズレを防ぐことができます。 ✅②簡単な業務報告ルールの導入 業務の進捗や困りごとを定期的に共有する仕組みがあると、孤立を防ぎ、問題を早期に把握できます。例えば、週1回のミーティングやチャットツール・LINEなどでの進捗報告などはいかがでしょうか? 面談などしていても、海外の方はこちらが思っているよりもコミュニケーションをしっかりとりたい方が多い印象です。 ✅③相談しやすい窓口の設定・明確化 言語や上下関係の壁を意識しすぎると、問題が表に出にくくなります。「業務外のことも相談してよい」と伝えられるような、社内の窓口やメンター制度の設置が効果的です。これもコミュニケーションを重視する傾向が強い外国人ならではでないしょうしょうか。 3、コミュニケーションの工夫。小さな違いが大きな信頼に 📌①非言語コミュニケーションの重視 日本語が堪能な外国人社員でも、言葉の背景にある「空気」「気遣い」までは理解しづらい場合があります。特に「察する」などは日本文化独特なところがありますよね。感情の共有や、表情・声のトーンによるフィードバックも少し大げさにし、意識して取り入れることで、信頼関係を築きやすくなります。 📌②異文化理解の研修や情報共有 日本側の社員が「外国人だから…」と無意識に距離を置かないためにも、簡易的な異文化理解の研修や、社員同士のプロフィール紹介などを通じて、しっかりお互いを知る機会をつくることが有効です。たくさん、色々なことを話しましょう! 📌③言語レベルに配慮した伝え方 専門用語や敬語を過剰に使うと、内容が伝わらないことがあります。特に日本語は、日本語にしかない、ある意味「間を持たせる表現」が結構多い言語です。海外の方には伝わりにくいことがあります。可能であれば「やさしい日本語」や図解を活用するなど、相手の言語レベルに合わせた表現を心がけることがポイントです。 📌④これらは、チームで取り組む意識が大切! 外国人社員のサポートは、人事部門や直属の上司だけでなく、チーム全体で取り組むべき課題です。一人ひとりが「言葉が違っても仲間である」という認識を持てるような、働きかけや仕組みが、結果的にチームの生産性向上、お互いに働きやすい環境づくりにもつながります。 4、まとめ:制度と人の両面から支える社内体制が鍵 外国人社員の定着と活躍には、ビザや雇用契約といった「制度面」の整備だけでなく、日常的なコミュニケーションや職場環境の工夫といった“人の部分”の整備も重要です。社員一人ひとりが能力を発揮できる環境をつくることは、外国人・日本人を問わず、組織全体の健全化にもつながります。

外国人社員のビザ管理が甘いとどうなる?企業の法的リスクを解説

「就労ビザが取れたから、あとは本人に任せておけば大丈夫」そう思っていませんか? 外国人社員の在留資格(就労ビザ)は、企業が採用した後も“継続して適切に管理”していく必要があります。本記事では、ビザ管理が不十分なことで起こりうるリスクと、企業として取るべき具体的な対策について解説します。 1、ビザ管理とは何を指すのか? 企業が行うべきビザ管理とは、以下のような項目を定期的にチェック・対応することを指します:  ◦外国人社員の在留資格の種類と内容の把握  ◦在留期間(ビザの期限)の管理  ◦業務内容が在留資格に適合しているかの確認  ◦在留資格変更・更新のサポート  ◦社内での異動・昇進時のビザ影響の把握 これらを怠ると、知らぬ間に不法就労を助長してしまう危険性もあります。 2、ビザ管理が甘いと起こる3つの重大リスク ✅①外国人社員が「不法就労」状態になるリスク 在留期間を超えて就労を続けたり、許可された業務以外を行わせたりすると、不法就労になります。この場合、外国人本人だけでなく、企業側も不法就労助長罪に問われる可能性があります。 ✅②在留資格の「更新・変更」が間に合わないリスク 更新の申請タイミングを逃したり、業務内容変更に伴う在留資格変更を忘れていた場合、本人が働けなくなるだけでなく、突然の退職や帰国につながるケースもあります。 → 貴重な外国人材を失うだけでなく、代替人材の確保・教育に再び時間とコストがかかります。 ✅③採用体制全体の信頼失墜 ビザ管理が杜撰な企業は、行政からの監視対象にもなりやすく、将来的に外国人の採用が困難になる可能性もあります。 また、社内外から「管理がずさん」「法令遵守意識がない」という印象を持たれ、取引先や顧客からの信用にまで影響を及ぼすこともあります。 3、企業が取るべき3つの対策 ✅ 対策1|ビザ期限の一元管理を仕組み化 Excelやスプレッドシートを活用し、在留カードの有効期限を一覧で管理。1か月前にリマインドできるフローをつくるだけでも、リスクは大幅に減らせます。 ✅ 対策2|異動・昇進時のビザ要件チェックをルール化 部署異動や役職変更のたびに、ビザの適合性を確認する運用を社内に組み込みましょう。特に管理職への昇進時は「経営・管理」などの別ビザが必要になることも。 ✅ 対策3|外部専門家との連携 就労ビザに精通した外部の専門家に、定期的な確認や期限管理のサポートを依頼することで、人的ミスを防ぎ、安心して外国人社員と長期的な雇用関係を築くことができます。 4、まとめ:ビザ管理は“企業の責任”であり“信頼づくり”の一環です

技能実習制度と特定技能の違いとは?企業が選ぶべき制度は?

外国人を採用したいと考える企業から、いただいたご相談のひとつがこちら 「技能実習と特定技能って何が違うんですか?どっちを使えばいいんでしょう?」 この2つの制度は目的も運用方法も大きく異なるのですが、名前が似ているために混同されやすいのが現状です。この記事では、制度の違いを実務レベルでわかりやすく整理し、企業がどちらを選ぶべきかのヒントをお伝えします。 1、よく混同される「技能実習」と「特定技能」の違い【比較表】 比較項目 技能実習制度 特定技能制度 制度の目的 技術移転・国際貢献(人材育成) 即戦力となる外国人材の受け入れ(人手不足対策) 主な対象業種 製造・建設・農業・介護など 同上(※より広範で業務内容も多様) 雇用形態 実習生としての受け入れ(基本的に非正規) 労働者としての雇用(原則フルタイム) 在留期間 原則3年(条件により最長5年) 最長5年(更新可能・一部は永住へ移行も) 支援体制の義務 監理団体による支援が前提 企業または登録支援機関が支援義務を負う 転職の可否 原則不可(所属企業が決まっている) 業種内であれば転職可 採用までのプロセス 監理団体経由での受け入れが基本 直接雇用・登録支援機関経由でも可 コスト感 初期費用が高め(送出機関・監理団体への費用) 手続きは複雑だが、直接雇用であればコストを抑えられるケースも 2、よくある“混同ポイント”を解説 3、では、企業が選ぶべき制度とは? 選ぶべき制度は、「何を目的に雇用するか」で変わります。 目的 おすすめ制度 技術指導や育成、国際貢献も視野に入れている 技能実習制度 すぐに現場で活躍できる即戦力がほしい 特定技能制度 長期的な人材確保や将来的な幹部候補の採用 特定技能+キャリア支援の組み合わせ 4、まとめ|制度の違いを理解し、適切な選択を

人手不足に悩む中小企業こそ「特定技能ビザ」を活用すべき理由

「求人を出しても応募がこない」「ようやく採用してもすぐに辞めてしまう…」 そんな慢性的な人手不足に悩む中小企業の経営者様、最近こんな制度をご存じですか? 「特定技能ビザ制度」 これは、2019年にスタートした比較的新しい外国人受け入れ制度で、現場で即戦力となる外国人材の雇用が可能になります。実はこれ、中小企業にこそ相性がいいんです。今回は、「なぜ中小企業が特定技能を活用すべきなのか?」その理由と実務ポイントをお伝えします。 1、特定技能ビザとは? ざっくり解説 特定技能ビザは、正式には「特定技能1号」「特定技能2号」という在留資格で、主に人手不足の深刻な14業種で、外国人が労働者として就労できる制度です。 【特定技能1号の主な特徴】  ◦対象業種:介護・外食・建設・農業・製造など16業種  ◦就労期間:最長5年(更新あり)  ◦必要条件:技能試験+日本語能力試験に合格 or 技能実習2号を修了している →「特定技能ビザ」について、もっと詳細を知りたい方は、こちらの「 「【特定技能ビザ完全ガイド】要件・申請書類・申請の流れを解説」の記事をご覧ください。 2、中小企業こそ特定技能を活用すべき3つの理由 ✅① 本当に“現場で働ける人材”が採用できる 特定技能で来日する外国人は、日本語力と業務知識をある程度備えた人材。しかも、就労目的で来るため、即戦力として現場に立てるのが大きな魅力です。 「特定技能=単純労働者」と誤解されがちですが、技能試験や実務経験が求められるため、むしろ一定の水準をクリアした実務人材です。 ✅② コストを抑えながら採用できる よく比較される「技能実習制度」では、監理団体や送出機関を通すため、  ◦紹介手数料や渡航費用などで初期コストが高くなりがち  ◦実習生という立場のため、業務制限も多い それに対して特定技能は、企業が直接雇用する形も可能。さらに、登録支援機関を使えば支援義務も外部委託できるので、制度運用の負担も軽減できます。 ✅③長期的な雇用戦略につながる 特定技能1号の後、一定条件を満たせば「特定技能2号」へ移行可能。2号になると、在留期限の制限がなくなり、家族の帯同も可能になります。 つまり、将来的には日本に根付いて働いてくれる中核人材へと成長してくれる可能性もあるのです。 3、中小企業が特定技能を活用するには? 以下の流れが基本になります: Step1:採用する業種が14業種に該当するかを確認 Step2:候補者が技能試験・日本語試験に合格しているかチェック Step3:在留資格認定証明書の申請(入管) Step4:登録支援機関と連携し、生活支援体制を整備 Step5:就労開始後も継続的にフォロー(更新・定着支援) 4、注意点とポイント ✅①業種によっては受け入れ人数に制限があることも(外食業など) これは企業ごとにあるのではなく、「業種ごとの全国合計の上限」があるということです。「企業ごとの厳密な上限数」は設けられていませんが、受け入れ人数が自社の従業員数や規模とバランスが取れているかなどは、ビザ取得の審査時に確認されます。 ✅②日本語や生活支援は、登録支援機関との連携がカギ 登録支援機関を使わない場合、企業自身が外国人の支援計画の作成であったり、実際に支援内容を記録・報告しなければならなかったりします。 ✅③不適切な運用をすると在留資格の更新が認められないリスクも 在留資格の更新申請の際、入管は過去の雇用実態や支援体制を細かくチェックします。もし不備や違反があると、在留資格の更新が不許可になることがあります。 つまり、更新が通らなければ…→ 外国人は日本にいられなくなり退職・帰国せざるを得ません。→ 企業側も突然人材を失うリスクになります。 5、まとめ|「うちには無理」だと思っている企業ほど、特定技能を知ってほしい

外国人採用で得られるメリットと、想定すべきリスクとは?

少子高齢化が進む日本では、人材の確保が経営上の最重要課題になっています。「応募が来ない」「せっかく採用してもすぐに辞めてしまう」こうした悩みを抱える企業が増える中、外国人採用に目を向ける経営者も年々増えています。 しかし、「本当に外国人を雇って大丈夫なのか?」「リスクはないのか?」といった声もよく聞きます。 今回は、経営者の目線で「外国人採用のメリット」と「想定すべきリスク」、そしてその対処法についてお伝えします。 1、外国人採用で得られるメリット ✅①人手不足の解消に直結する 飲食・介護・建設・製造業など、日本人だけでは人材確保が困難な業種では、外国人材が戦力として非常に有効です。 最近、有名企業の飲食店チェーンやコンビニなどでは多くの外国人を拝見します。 実際に、特定技能や技能実習制度を活用して、安定的に人材を確保している企業も多数あります。 ✅②優秀なグローバル人材の活用 海外の大学で学んだ専門知識を持つ人材や、日本語・英語・母国語を使いこなせる多言語対応人材など、日本人では採用が難しい能力を持った人材も少なくありません。 日本の大学や専門学校とは異なるバックグラウンドを持つ人を採用できるというのも外国人人材ならではですよね。 特に、海外との取引やEC展開などを考えている企業にとっては、「橋渡し役」としての貴重な戦力になります。 ✅③組織の多様性と活性化 文化・価値観の異なる人材が加わることで、社内に新しい視点や活気が生まれることも大きなメリット。 日本的な固定観念にとらわれない意見や行動力は、新規事業や現場改善にも良い刺激を与えます。 2、想定すべきリスクと課題 ✅①ビザ取得・在留資格の管理が煩雑 外国人を雇うには、法令に沿った在留資格(ビザ)を取得・管理する必要があります。適切な職種・条件でなければ、不許可や違法雇用のリスクも。 知らなかったでは済まされないため、雇う側の企業にもしっかりした知識が求められます。 ✅②言語・文化の違いによるコミュニケーションギャップ 業務内容が理解されにくかったり、指示が正しく伝わらなかったりすることで、現場が混乱することもあります。 また、ハラスメントや離職の原因になるケースもあるため、受け入れ体制の整備が求められます。 日本人だったら何とかなっていた…というケースはよくお聞きする話です。ですが、今では事業の拡大にグローバルスタンダードが求められる時代。外国人雇用と今まであった会社内のルールの見直しというのはセットであるかと思います。 ✅③継続的なサポートが必要 採用後も、ビザの更新・変更・家族の帯同など、継続的な対応が発生します。そこを放置してしまうと、「いつの間にか不法就労」という最悪の事態にもなりかねません。母国にいる家族と一緒に日本で生活したいという外国人は多くいらっしゃいます。もちろん本人がしっかり準備をして呼び寄せるのですが、ここは企業の腕の見せどころ!しっかりサポート体制があることをアピールすることで、優秀な外国人人材の確保につながります。 3、経営者として押さえておきたいポイント ✅①「どんな業務で、どんなビザが必要か」を最初に確認すること ご自身の企業の事業内容はどういうものか、そして、雇いたいと思っている外国人にどんな仕事内容をお願いするのか、ここをしっかり考える必要があります。そして、この仕事内容により、申請する就労ビザが異なるため、まず確認する内容になります。 申請内容と実際の業務内容が異なると、ビザの許可は下りませんし、万が一、許可が出たとしても、その後の就労内容によっては継続してはたらいてもらうことや、次回の更新ができなくなってしまったり、また会社が不法就労で処罰の対象となってしまったりということもあります。 ✅②書類作成や申請手続きは、可能なら専門家に任せること ビザの専門の行政書士なのであれば、雇いたいと思っている外国人にお願いしたい業務内容と、実際申請する就労ビザの内容を的確に判断できます。また、申請に必要な書類もすぐに把握できますので、企業様の調べる手間や負担を軽減することができます。本来の業務充てるべき時間も削られないですし、正確な申請も可能であるため、専門家に任せてしまった方が良い時もあります。 ✅③外国人本人だけでなく、社内側の受け入れ準備(教育・フォロー)も同時進行すること 来てもらう外国人の業務遂行のレベルをしっかり確認できるようにしておいた方がよいと言えます。 ここは、企業様と外国人人材とのギャップを埋めることが目的です。 雇い入れる企業としても、せっかく来てもらうのであれば、長期で働いてほしいと願うはず。正直、外国人人材を受け入れる方が、日本人を雇うより断然コストがかかってしまいます。 ただ、両社の考えのギャップから、短期で就労が終わってしまうケースも時々見受けられます。これはとても残念なことです。そのようなことにならないように、まず社内の受け入れ態勢が万全か?ということは是非お考えください。 4、まとめ:リスクはある、だからこそ「準備」がカギ

【保存版】外国人雇用の助成金・支援制度まとめ(中小企業向け)

外国人の雇用を検討している中小企業の経営者の皆さま、「ビザ手続きやサポートにコストがかかるのでは?」「助成金があるって聞いたけど、どうやって使うの?」 そんな疑問をお持ちではありませんか? 実は、外国人の雇用に関して、活用できる助成金・支援制度が複数あります。うまく使えば、採用時の負担を大きく減らすことが可能です。 今回は、経営者目線で「これは知っておいて損はない」という制度をまとめました。 【注意!】 リンク先は令和7年3月末現在のものです。ご覧になった時期によっては助成金制度がない可能性もありますので、あらかじめご了承ください。 ✅ 1. キャリアアップ助成金(正社員化コース) 外国人パート・契約社員を正社員に転換した場合に支給される助成金。  ◦支給額:1人あたり57万円(※中小企業の場合)  ◦対象者:有期契約社員などから正社員へ転換する外国人も含まれます  ◦条件:就業規則などに明記されていること、転換後6か月以上雇用 など 📝 ポイント: 「まずは有期雇用で様子を見てから正社員にしたい」というケースにマッチ。転換タイミングで申請することで、コストの一部を回収できます →「厚生労働省・キャリアアップ助成金制度」 ✅ 2. 特定技能外国人向けの生活支援費用に関する補助 特定技能ビザで外国人を受け入れる企業・登録支援機関向けの支援制度。  ◦対象経費:日本語学習支援、生活オリエンテーション、住宅確保支援 など  ◦一部自治体で実施(例:東京都、神奈川県など) 📝 ポイント: 特定技能での採用は「支援計画の実施」が義務なので、その負担を一部補助してくれる制度は要チェック。各自治体の支援金情報も確認を。 →(例)「神奈川県外国人介護人材受入促進事業費補助金(障害福祉サービス事業所向け)」 →(例)「横浜市 外国人留学生受入支援事業費補助金」 ✅ 3. トライアル雇用助成金(一般トライアルコース) 就労経験が乏しい外国人を試用期間付きで雇用する場合に使える制度。  ◦支給額:1人あたり最大4万円×3か月(計12万円)  ◦対象者:ハローワークなどを通じて採用、就労経験が少ないなど条件を満たす方、原則、有期雇用契約(3か月) 📝 ポイント: 外国人であっても、日本国内で就職経験が浅い人材なら対象になることがあります。まず「お試し採用」からスタートしたい企業には相性◎。 →「厚生労働省・トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)」 ✅ 4. 自治体独自の支援制度・補助金 特に東京都・神奈川県・愛知県・大阪府などでは、外国人雇用や定着支援に力を入れており、独自の補助金やセミナー支援などを展開しています。  ◦例:横浜市「多文化共生社会推進事業補助金」(※【終了】令和6年度。令和7年度は未定です。)  ◦例:(過去に実施)神奈川県「中小企業外国人材受入支援事業(相談・伴走型支援)」など 📝 ポイント: 「地域+外国人雇用+支援」で検索すると、掘り出し物的な制度が見つかることも。地元の商工会や行政のサイトを定期的にチェックしておくのがおすすめ。 ✅ 5. 厚労省「職場定着支援」や研修支援 外国人雇用を円滑に進めるための研修・教育費の補助や、受け入れ体制構築の支援もあります。  ◦外国人向け日本語研修(助成対象になる場合あり)…

【確認必須!】不法就労にならないために企業がすべき5つのこと

近年、外国人材を採用する企業が増えていますが、そこで大きなリスクとなるのが「不法就労」です。 不法就労をさせてしまうと、企業側にも重い罰則が課せられる可能性があります。 本記事では、企業が不法就労を防ぐために最低限行うべき5つのポイントを解説します。 1、在留カードの確認とコピー保管 外国人を採用する際は、必ず在留カードの確認を行いましょう。  ◦在留資格(例:技術・人文知識・国際業務、特定技能など) ◦在留期間 ◦就労可否の有無(”就労不可”や”資格外活動許可”など) 確認だけでなく、採用時にコピーを取り、保管しておくことも重要です。 入管からの調査が入った際に、適切に管理していた証拠となります。 2、就労資格の範囲内で業務を行わせる 在留資格によって、外国人ができる仕事の内容は限られています。 たとえば「技術・人文知識・国際業務」の資格では、単純労働(清掃、工場作業、飲食のホールなど)は原則NGです。 3、資格外活動許可の有無を確認(特に留学生・家族滞在) 留学生や家族滞在のビザを持っている方は、原則として働くことができません。 ただし、資格外活動許可を取得していれば、週28時間以内のアルバイトが可能です。 採用前に、資格外活動許可があるかどうかを必ず確認しましょう。許可証の写しを取っておくと安心です。 4、. 雇用後の在留期間の管理 在留カードには「在留期間」が記載されています。この期限が切れてしまうと、たとえ過去に就労可能であっても不法就労となります。 本人は意外に自分の在留期限を忘れがちです! 企業として、定期的に在留期限を確認し、更新のタイミングで本人に声をかけるなどのフォローが求められます。 5、外国人雇用状況届出の提出(特に忘れがち!) 外国人を雇い入れたとき・離職したときは、ハローワークに対して「外国人雇用状況届出」の提出が義務付けられています(在留資格が”永住者”などを除く)。 提出を怠ると、罰則の対象となる可能性があるため注意が必要です。 まとめ

外国人を雇用するには何から始めればいい?完全ガイ

「人手不足で外国人の雇用を検討している」「でも、どこから手をつければいいのかわからない…」 そんな経営者・人事担当の方へ向けて、外国人雇用の流れと必要な手続きをわかりやすく解説します。 1、外国人雇用の基本の「き」 まず前提として、日本で働く外国人は「在留資格(ビザ)」が必要です。この在留資格にはいくつかの種類がありますが、企業が雇用する場合、主に次のようなビザが該当します。  1⃣技術・人文知識・国際業務(いわゆる「技人国ビザ」)  2⃣特定技能  3⃣高度専門職  4⃣経営・管理(外国人が役員や社長になるケース) 2、外国人雇用の基本ステップ【5ステップで解説】 Step1|どの「在留資格」が適しているかを確認する 採用予定の外国人が、どんな業務をするのかによって、申請すべき在留資格は異なります。 業務内容 該当するビザの例 通訳・翻訳・営業・企画など 技人国ビザ 介護・建設・農業など人手不足業種 特定技能 海外から高度人材を招へい 高度専門職 ※アルバイト目的などの「留学」や「家族滞在」の在留資格では、フルタイム雇用はできません。 Step2|雇用条件を整理し、契約書を作成する ビザ申請には、雇用契約書や採用通知書が必須です。内容には以下の点が必要になります:  ◦業務内容(できるだけ具体的に)  ◦給与額(目安は月20万円以上)  ◦勤務時間・勤務地  ◦雇用期間(更新の有無も) Step3|必要書類を準備する 主に準備するのは以下の2つのパートに分かれます: 【企業側が準備する書類例】 【本人が準備する書類例】 Step4|出入国在留管理局(入管)へ申請 申請先は「出入国在留管理局(通称:入管)」。新規採用の場合は「在留資格認定証明書交付申請」を行います。 審査期間の目安は、1~3か月程度。時期や混雑具合によって前後するため、採用スケジュールは余裕を持って立てるのがおすすめです。 Step5|許可が下りたら、就労スタート! 無事にビザが許可され、在留カードが発行されれば、いよいよ就労スタート! ただし、在留期限や在留資格の内容に注意しましょう。更新や変更が必要な場面も出てくるため、定期的なフォローアップも重要です。 3、よくある落とし穴(必ず確認!) これらは不許可の原因になりやすいため、事前にしっかりチェックが必要です。 4、まとめ:早めの専門家相談が成功のカギ