親族の会社で「経営・管理ビザ」は取れる?出資・役員就任の注意点と審査のポイントを徹底解説
家族の会社に参加してビザを取りたい…それ、可能?
「日本に住む親が会社を経営している」
「親族の会社に出資して、自分が役員になりたい」
「家族と一緒に日本でビジネスをしたい」
そんなときに検討されるのが「経営・管理ビザ」です。しかし、親族の経営する会社に関わるケースは、入管が厳しく審査するポイントが多く、「出資すればOK」ではないのが実情です。本記事では、親族経営の会社で「経営・管理ビザ」を取得する際のポイントと注意点を、実務目線でわかりやすく解説します。
「経営・管理ビザ」とは?基本要件をおさらい
まず、「経営・管理ビザ」は、日本で事業を始める・引き継ぐ・管理職として参画する外国人のための在留資格です。
【主な取得要件(簡略版)】
| 要件項目 | 内容 |
|---|---|
| 出資額 | 原則500万円以上(会社に実際に投下されている必要あり) |
| 事業の実在性 | 事業計画・契約書・オフィスの確保が必要 |
| 常勤職員 | 原則2名以上の日本人等の雇用(出資額要件と代替可) |
| 経営関与 | 取締役としての職務を実質的に果たしていること |
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親族の会社で「経営・管理ビザ」を取る場合の注意点
① 【出資の実態】形式的な名義貸しでは不許可
〇例えば、親の会社に名義だけで出資したように見えるケース(お金の出どころが本人でないなど)は、「虚偽性」が疑われます。
〇出資金500万円は、本人が準備・送金・拠出していることを証明できる必要があります(送金記録・銀行口座など)。
※出資金は、自己資金+その出所の説明(例:過去の給与・資産)が必須。親の支援による出資は、贈与契約書や送金証明が必要になることも。
② 【実態の経営参加】名ばかり役員では不許可
〇 「実際は親が経営し、自分は形だけの取締役」では、ビザは出ません。
〇入管は、経営上の意思決定への関与、業務内容、社内の地位・役割を詳細に確認します。
※取締役会議の議事録や、事業計画書への署名、自分が主導した営業・契約などの証拠を準備しておくと効果的です。
③【扶養・同居】生活実態が自立していないと不許可の可能性
〇入管は「自立して経営にあたる立場」として見るため、親との同居・扶養関係があるままではマイナスに評価されることがあります。
〇特に、生活費を親に頼っていたり、住民票上も同居状態だと「実質的な独立性に欠ける」と見なされる可能性あり。
2024〜2025年の実務傾向(最新)
| 年 | 概要 | 入管の判断 |
|---|---|---|
| 2024年 | 親の経営する会社に外国籍の子ども(30歳)が出資し、役員就任 | 出資金は親名義からの送金→不許可(実質的に親の出資) |
| 2025年 | 母の飲食店に出資し、外国人息子が代表取締役に就任 | 契約交渉・事業計画の主導→許可(実質経営者と判断) |
許可されやすくなるためのチェックリスト
✅ 出資金500万円は自分名義で証明できる
✅ 自ら契約書に署名・事業計画の策定をしている
✅ 親とは別居・生活も自立している
✅ 事業の運営に関与する証拠がある(請求書・営業実績など)
✅ 経営に関する意思決定が自分主導であると説明できる
よくある質問(FAQ)
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出資金は借金でもいいの?
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原則NGです。
経営・管理ビザでは、「本人がリスクを負って事業に関与しているか」が審査されます。そのため、出資金は本人が蓄えた自己資金である必要があります。◦銀行や親族からの借入金は、将来的な返済義務があるため自己資金と見なされません。
◦親が本人の口座に一時的に振り込んだだけの資金も、「名義貸し」と疑われるリスクがあります。
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親の会社に後継者として入る場合でも問題?
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問題ありませんが、「実質的な経営関与」があるかがカギです。
〇事業承継を目的とする場合でも、自分が代表取締役などの役職に就き、経営判断や実務を担っていることが必要です。
〇逆に、親が引き続き経営の中心にいて、本人は名ばかりの役員というケースでは不許可の可能性が高いです。
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出資だけして経営には関わらないのはダメ?
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はい、出資のみでは許可されません。
○日本の在留資格制度には「投資家ビザ」は存在せず、「経営に関与しない出資者」はビザの対象外です。
○たとえ出資額が500万円以上であっても、日々の業務に関わっていなければ「経営者」とは見なされません。
※「経営・管理ビザ」の目的は、日本で事業を「自ら経営」する外国人を受け入れることです。そのため、職務内容・決裁権・対外的な責任などを持っているかどうかが厳しく審査されます。
